セミの立場から人間を見る。人間がエライわけじゃない。

作/ショーン・タン
訳/岸本佐和子
出版社/河出書房新社
価格/1,980円(税込)
このお話はセミの目から見た人間のお話ですが、いろいろ考えさせられる不思議な内容です。人間の本質をぐいっとひとつかみにして目の前に見せられた気がします。セミの停年は17年。人間といっしょにコツコツと働いてきたセミは、そのあと森に帰っていくのですが、時々人間のことを思い出しては笑うのです。人間は、セミに何を笑われているのでしょう。現実にはありえないお話だけど、人間が一番エライって思うのはおかしいことですよね。ショーン・タンの作品は世界中で翻訳出版され、多くの賞を受賞しています。