• 家の光協会が開催する
  • さまざまなコンテストや
  • 地域に読書の輪を広げる
  • ための講座等を紹介します

一般社団法人 家の光協会は、
JAグループの出版文化団体です。

ようこそ! 家の光
絵本のSOBAそば

絵本の選者:正岡慧子先生

いつでも、どこでも、気軽に手に取れる絵本、あらゆる分野を網羅して、心の成長のために、学びのために、安らぎのために、多くの宝物をくれる絵本、どうぞ手に取って読んでみてください。

ひとりで読むのも、家族で読むのも、多くの子どもたちに読み聞かせるのも自由です。

絵本の選者 正岡慧子(絵本・児童文学作家)

絵本のSOBAそばとは

SOBA(そば)はクロアチア語で「部屋」のこと。
みなさんが絵本のSOBA(そば)で過ごす時間がより充実することを願って情報をお届けします。

ようこそSOBAへ

今月のお客様

第15回「食農教育紙芝居コンクール」最優秀賞
山﨑 朋子さん

第15回「食農教育紙芝居コンクール」最優秀賞 山﨑 朋子さん

2024年7月1日~10月16日の期間で募集した第15回「食農教育紙芝居コンクール」。応募作品268編の中からみごと最優秀賞に輝いた「さくらちゃんとぼく」の作者、山﨑 朋子さんにお話を伺いました。

山﨑さんは静岡県在住。作品はこちらからご覧いただけます。

①受賞作「さくらちゃんとぼく」は、養鶏農家にフォーカスを当てた作品です。いきいきと描かれるにわとり達や、めんどりの「さくらちゃん」と「ぼく」の交流に心惹かれます。どんな思いを作品に込めましたか?

第15回「食農教育紙芝居コンクール」最優秀賞 山﨑 朋子さん
実話をもとに作成。絵を山﨑さん、脚本をてらおみはるさんが担当しました。

この作品の1番はやっぱり「さくらちゃん」です。人間で言うとおてんば娘のような自由奔放でどこか放っておけない、周りの人を動かす魅力をもっています。案の定「ぼく」もふりまわされるのですが「ぼく」はそれを楽しんでいます。にわとりと人間だけど なんとなく相手のことがわかる、異変に気づく、おもいやることができる、なんとも素敵な関係です。いつも身近にいて、気に掛けているからでしょう。

次に、避けてはいけない命の問題です。途中でにわとりがヘビにおそわれます。ヘビから守ったたまごを私たち人間が食べるのです。たまごも命。そこをどう表現するか悩みました。尊い命をおいしく食べるのってどうなの? でも、一緒に作ったもうひとりの人の一言で解決できました。“小2の「ぼく」にとっては、たまごはにわとりさんのくれた宝物であるから、おいしいって食べてくれればにわとりさんも喜ぶよ”、と。
もう少しで大人の知識で固まったつまらない作品になるところでした。

②過去にも、このコンクールで「優秀賞」や「佳作」を受賞されています。食農教育紙芝居をつくる際にポイントにしていることや、感じる魅力・おもしろさがあれば教えてください。

自分の紙芝居に自信がなくて、これでいいのかと評価が欲しくて応募しました。たくさんの選者のかたの講評が力になりました。何回も作るうちに得たことは、

  1. 起承転結。見てくれる人が共感できる内容であること
  2. 伝えたいことがブレずに盛り込まれていること
  3. 一緒にあそびができるとなお楽しい。子どもはあそびを通して学んでいくから。

紙芝居は目の前に見てくれる人がいる、直に反応が返ってくる、行ったり来たりの往復の楽しさがあるからゲームやビデオに負けない魅力があると思います。

③「さくらちゃんとぼく」は家の光公募サイト上でダウンロードでき、各種イベントの際に活用いただけます。実演する方に向けてアドバイス・メッセージをお願いします!

紙芝居は語りです。ぜひ、お話を覚えて、見ている人に向かって自分の言葉で語ってください。
始める前に、たまごの話題を少しいれると取っ付きやすいかもしれません。途中でヘビが出てくるのですが、「ぼく」は、母親がヘビの頭を棒でなぐった時、(ヘビだって命があるからかわいそう)と言って止めたそうです。命の理解は年齢、経験によって様々で 心も揺れ動きます。慎重に書きました。その子が思ったことはそのとおりで、子どもからでた声はそのまま受け止めて下さいね。

④山﨑さんの “推し”(おすすめ)作品を教えてください!

(1) 新装版「車のいろは空のいろ」シリーズ4冊
新装版「車のいろは空のいろ」シリーズ

作 あまんきみこ
絵 黒井健
出版社 ポプラ社
税込価格 1,430円

タクシー運転手・松井さんが出会ったお客さんとの心温まるファンタジーの世界です。
そのお客が蝶だったり、熊やたぬきだったり。人の前では姿を隠しているのになぜか松井さんには本当の姿を見せる、本音を話す。松井さんはそれを素直に受け止めます。みな、私たちと同じ世界に生きる仲間であることを教えてくれます。
さらに、ファンタジーですが社会問題もあって考えさせられたり。音、色、匂いまでも感じられる、すてきなお話がつまっています。自分の心に刺さるお話を探してみては。
私は、「くましんし」(所収「白いぼうし」)と「きょうの空より青いシャツ」(所収「ゆめでもいい」)が好きです。

(2)「あのやまこえてどこいくの」
「あのやまこえてどこいくの」

作 ひろかわさえこ
出版社 アリス館
税込価格 990円

優しい絵とともに、心地よいテンポで進むわらべうたのような絵本です。いろんな生き物が生活感あふれていておもしろいです。「○○さん○○さん、どこいくの?」と子どもたちと掛け合い遊びも楽しめます。

(3)「くらい くらい」
「くらい くらい」

文 はせがわせつこ
絵 やぎゅうげんいちろう
出版社 福音館書店
税込価格 990円

はっきりした絵でつづる赤ちゃん絵本です。「まっくらくらくらくら〜いくらい」のフレーズは、子どもは暗闇が嫌いなのでドキドキです。パッと電気がついた時の安心感で心をほっとさせてくれます。影絵としてもあそべます。

ページトップへ