馬頭琴の音色には、少年と白馬との深い愛の記憶が……
再話/大塚勇三
画/赤羽末吉
出版社/福音館書店
税込価格/1,540円
モンゴルの民話。昔モンゴルに、おばあさんと2人で暮らしているスーホという少年がいました。広い草原で、ウシやウマやヒツジを飼って暮らしていました。ある晩のこと、スーホは生まれたばかりの白い子ウマを連れて帰ってきます。スーホが心を込めて育てた子ウマは、だれもがみとれるほどの美しい馬に育ちました。ところがある年の春、殿様が開いた競馬でスーホは優勝します。スーホが乗った白馬に、殿様が目をつけるのは予想がつきますね。でも馬は殿様のいうことをきかず、スーホのもとへ帰ろうとします。体に何本もの矢を射られた姿で……。悲しいけれど、いつまでも心に残るお話です。