命あるものは、他の命をいただいて生きています
作・絵/石川えりこ
出版社/くもん出版
税込価格/1,650円
ある日学校から帰ってくると、鶏小屋にあひるがいました。おじさんが持ってきてくれたみたい。「あした、前の川でおよがせていい?」私が聞くと、お母さんは「あしただけね」と言いました。弟と私は、学校から帰るとすぐにあひるを川に連れて行きました。あひるはとてもうれしそうに泳ぎました。次の日も、2人は学校から、あひるめざして走って帰りました。でも、あひるはどこにもいません。おばあちゃんとお母さんが、夕ごはんの支度をしています。お砂糖とお醤油の混ざったいい匂いがします。お母さんが言いました。「あひるはね、死んでしまったとよ」。その夜は、テーブルの大皿に、野菜とお肉の煮物が山盛りでした。このあとの情景と会話には、みなさんそれぞれの感じ方があるでしょう。