2023年3月の”推し”絵本
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第13回「食農教育紙芝居コンクール」最優秀賞 藤極 伸太郎(ふじきわ しんたろう)さん
2022年7月1日~10月14日の期間で募集した第13回「食農教育紙芝居コンクール」。応募作品132編の中からみごと最優秀賞に輝いた「あつまれ おこめつぶ」の作者、藤極 伸太郎さんにお話を伺いました。
藤極さんは福井県在住。作品はこちらからご覧いただけます。
この度の受賞、誠におめでとうございます。
①受賞作品「あつまれ おこめつぶ」に込めた思いをお聞かせください。
まずは、わたくしの作品を選んでいただきありがとうございます。とても嬉しいです。
この作品を描くにあたりまして、最近の世界のようすを見たときに、食べ物をめぐって非常に不安を感じていることがありました。値段が上がったり手に入りづらくなったりと。その一方では、フードロスが問題になっており、「こんな生活は長くは続かないだろう」との危機感が起こり、あらためてお米ひとつぶでも食べ物を無駄にしてはいけないというメッセージを伝えたいと思って描きました。
②「食農教育紙芝居コンクール」に応募したきっかけ、紙芝居を作ろうと思ったきっかけはどんなことでしたか?
もともと自分の子どもに読み聞かせるために、趣味で絵本を描いていました。
また、わたくしは林業普及指導員という仕事をしてきまして、その一貫として、森の大切さや木を使う必要性を、子どもたちをはじめ多くの人に伝えるため、紙芝居をつくり実演したこともあります。そこで、農林水産業にかかわる人間として、人が生きていくための基本である「食・農業」についても普及できたらいいなと思い、コンクールに応募させていただきました。
③「あつまれ おこめつぶ」は家の光公募サイト上でダウンロードでき、各種イベントの際に活用いただけます。実演する方に向けてアドバイス・メッセージをお願いします!
ぜひ多くの人に活用してほしいですし、必要ならわたくし自身イベントに出向いて実演させていただきたいくらいです!
この「あつこめ」(笑)は絵もシンプルでストーリーも明快、ダイレクトにメッセージを伝える作品ですので、大きな声で、聴衆に語りかけるように演じていただければうれしいです。一応、しゃべるリズムを考えて読む文章は考えました。浜田広助の名作「泣いた赤鬼」を意識して読みやすいように心がけました。
④藤極さんの “推し”(おすすめ)絵本・紙芝居があれば教えてください!
これまで趣味で絵本や紙芝居を20作以上描いてきまして、影響を受けた好きな絵本はいくつかあります。絵本は、一番疲れている夜ねる前に、布団にはいって子どもに読みきかせるので、どうでも文字が少なくシンプルなものが好きになってしまいます。いまはもう子どもたちは大きくなりましたが。
おすすめはこちらです!
佐々木マキ『まじょのかんずめ』。森のなかのあやしい小屋を探検する緊張感がたまりません。
ディック・ブルーナ『うさこちゃんと きゃらめる』。お菓子を盗んで罪悪感に悩むという重いテーマとシンプルで愛らしい絵とのギャップがたまらないです。
谷川 俊太郎・安野 光雅 『あけるな』。開けてはいけないとびらの先が気になる絵本です。
槇 ひろし ・前川 欣三 『くいしんぼうのあおむしくん』。世界中を食いつくすあおむしくんの友情と少年の葛藤が泣けます。
ぜひ読んでみてください。
『まじょのかんづめ』
作 佐々木 マキ
出版社 福音館書店
税込価格 990円
『うさこちゃんと きゃらめる』
文・絵 ディック・ブルーナ
訳 まつおか きょうこ
出版社 福音館書店
税込価格 880円
『あけるな』
文 谷川 俊太郎
絵 安野 光雅
出版社 銀河社(絶版、復刊:復刊ドットコム)
税込価格 1,760円
『くいしんぼうのあおむしくん』
作 槇 ひろし
画 前川 欣三
出版社 福音館書店
税込価格 990円