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一般社団法人 家の光協会は、
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2022年4月号 絵本のSOBA

2022年4月の”推し”絵本

出会いの季節に読みたい絵本たち

※各絵本をクリックするとコメントが表示されます。

ようこそSOBAへ

今月のお客様

童話作家 山下美樹(やましたみき)さん
日本児童文芸家協会会員

童話作家 山下美樹(やましたみき)さん日本児童文芸家協会会員
近況:長引くコロナ禍の影響で、打ち合わせや取材もほとんどリモートになりました。ただ、無機物や生き物相手の場合は、実際に目で観察し、触れることも重要。早く心置きなく取材ができる状況に戻りますように!
子どもたちの「もっと知りたい」を伸ばしたい

 童話作家デビュー前に天文やITのライターをしていたご縁で、近年は科学読み物を書く機会が増えました。科学読み物といえば、科学的な事実を解説する読み物が一般的です。しかし、わたしの場合は科学的な事実をフィクション仕立てのお話にして書いています。

たとえば、小惑星探査機「はやぶさ2」を紹介する場合、詳しく正確に説明しようとするほど専門用語を使う難しい表現になってしまいます。どんなにわくわくするストーリーでも、表現が難しいとなかなか手に取ってもらえません。そこで、探査機自身を“はや2くん”という子どものキャラクターに擬人化して感情を持たせます。本来、機械は感情を持たないので正確さをけずることになりますが、擬人化というひとつのうそを入れることで科学への敷居をぐんと下げることができます。

このような設定で、科学になじみのない未就学児から、理科の授業が始まる小学校中学年を読者層にした本を積極的に書いています。小さいうちに科学の入口をのぞいて楽しいと感じることは、「もっと知りたい」という知的好奇心を伸ばすことにつながります。わたしの作品が、本格的な科学読み物への橋渡しになればうれしく思います。

主人公を擬人化した科学読み物の新刊をご紹介します
推し絵本_『「はやぶさ2」リュウグウからの玉手箱』
『「はやぶさ2」リュウグウからの玉手箱』

文/山下美樹
監修/津田雄一
出版社/文溪堂
税込価格/1,430円

小惑星「リュウグウ」を探査し、星のかけらが入った“玉手箱”を地球に届けた小惑星探査機「はやぶさ2」の活躍を、探査機目線で描きました。はや2くんになったつもりで、宇宙の大冒険をどうぞ楽しんでください。

語り口はやさしいですが、打ち上げ前から取材を続けていたので、同様にミッションを見守り続けた大人にも楽しんでもらえるようセリフなどを工夫しています。小学校低学年からお読みいただけます。

推し絵本_『考える力を育むよみきかせ もっと! かがくのお話25』
かがくえほんシリーズ第3弾
『考える力を育むよみきかせ もっと! かがくのお話25』

作/山下美樹
監修/国立科学博物館
出版社/西東社
税込価格/1,650円

きれいな模様を持つチョウ、冬にビリッとくる静電気、おならや虫歯などを擬人化し、子どもたちに身近な「ふしぎ」を絵本仕立ての科学読み物にしました。1冊に25話収録していますが1話ずつ独立しているので、お子さんが興味を持つテーマから読むことができます。すべてのお話の後ろに、理解が深まる図解ページを入れています。まず、親御さんに読んでいただき、そのあとでお子さんにご自身の言葉で解説していただくと、テーマに対する理解が親子で深まります。「やってみよう!」という体験型の提案もあり、科学を楽しく実践できます。読み聞かせなら3才から、ひとり読みなら6歳からお読みいただけます。

推し絵本_『考える力を育むよみきかせ もっと! かがくのお話25』

シリーズ第1弾『ぐんぐん頭のよい子に育つよみきかせ かがくのお話25』、シリーズ第2弾『ぐんぐん頭のよい子に育つよみきかせ いきもののお話25』も、好評をいただいています。

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