画家が自らの筆で残したきつね家族の生きる姿。教えられます。
文 ロランス・ブルギニョン
絵 ギ・セルヴェ
訳 中井珠子
出版社 BL出版
税込価格 1,430円
12月のある日曜日、その年初めての雪が降った。わたしはアトリエで絵を描いていた。すると、突然銃声が鳴り響いて、窓から覗くときつねが2匹走った。そしてその一匹が、私の家めがけてころがりおりてきた。戸を開けると、きつねは私をじっと見つめた。わたしはきつねのためにえさを用意した。その後、きつねはわたしとのかかわりを距離をもちながら続けたが、子狐が生まれると親子はいなくなった。彼らの姿を見たという人は「大きいのが二匹と小さいのが四匹、一列になって林に帰ったよ」と言った。きつね夫婦の深い絆を思った。