下駄箱を開けて耳をすませば、ほら話し声が聞こえるでしょ。

作 森 洋子
出版社 福音館書店
税込価格 460円
誰かの話し声で目が覚めたあっちゃん、下駄箱から灯りがもれていることに気がつきます。そっと開けてみると、靴たちがしゃべっていました。「おしりにあながあいちゃった」「このごろ、はだがカサカサだわ」あっちゃんはお母さんに言ってきれいにしてもらおうと思いました。ハイヒールやゲタや長靴や運動靴たちの声にまじって、隅のほうから「おねがいがあるの。おでかけして、いっぱいあるきたいの」という声が。見ると、あっちゃんがはけなくなった小さな靴でした。あっちゃんは、いいことを思いつきました。わあ、すてきな考えね。