ハチドリは言った。「僕は今、自分ができることをしているのさ」
再話・絵 ウノサワケイスケ
企画 はしづめちよこ
出版社 イマジネイション・プラス
税込価格 1,980円
森にはたくさんの生き物が住んでいました。平和な森の中で、動物たちは自分の自慢をしあっています。誰が一番強い? 誰が一番美しい? 誰が一番早く走れる? でもハチドリは、ただだまって花の蜜をすっていました。ある日、突然かみなりが落ちて木に燃え移り、森はあっというまに火の海になりました。みんなはいっせいに逃げ出しますが、ハチドリは川と森を往復して、くちばしで川の水を運びました。一滴、また一滴。遠くで眺めているみんなはつぶやきました。変わったヤツだ。あんな一滴で火は消えやしないよ。
中南米アンデス地域に伝わる民話。2005年に「ハチドリのひとしずくーいま、わたしにできること」(光文社)というタイトルで出版され話題に。