今から90年ほど前、アメリカに実在した女性図書館員のお話。
文 ヘザー・ヘンソン
絵 デイビッド・スモール
訳 藤原宏之
出版社 さ・え・ら書房
税込価格 1,540円
当時アメリカは不景気な時代で、学校もお店も図書館もない場所で暮らしている家族がたくさんいました。そんな家庭の子どもたちのために生まれたのが、図書館の本を無料で貸し出す制度です。カルは山のてっぺんに住んで、畑を耕したり羊の番をしたりするのが仕事でしたから、本を読むことも勉強をすることも必要ありませんでした。そこへ、本を詰め込んだ大きな荷物を持って、馬に乗った女の人がやってきます。二週間ごとに、雪の日も風の日も彼女はやってきました。カルが文字を読み書けるようになったのは、その図書館員のおかげでした。