ひとりぼっちじゃない。だから安心して春を待つことができる。
作 くどうなおこ
絵 ほてはまたかし
出版社 小峰書店
税込価格 1,540円
畑から1つだけはみだした白菜の芽が、独り言をいいました。「ぼくはいったいだれでしょう?」近くの柿の木が「はくさいのこどもだよ」と教えました。小さな白菜は、柿の木にいろいろ教えてもらいながら生長していきました。でも、畑の白菜に比べてとても小さく、いつまでたっても出荷してもらえません。そのうち、とうとう一人ぼっちになってしまいます。悲しむ小さな白菜に、柿の木は優しく言いました。「ゆっくりおねむり、春になったらおこしてあげるから」白菜は雪の下で眠りました。そして春……。