経験、それは何ものにも代えがたい人生の宝物。お父さんありがとう!

作 最上一平
絵 伊藤秀男
出版社 童心社
税込価格 1,430円
たもんは朝焼けの中を、お父さんといっしょに川へ向かった。エサを川になげいれるのは難しかったけれど、お父さんを見習って頑張った。アッ! 魚が食いついた。頭がカアーッとなった。心臓がドッキン、ドッキンする。「あわてるな」お父さんの言う通り、ゆっくり、ゆっくり、さおをたてる。魚があばれる。たもんはこしを落とすと、たもあみをつきだした。やったあ! 大きなイワナがかかった。お父さんの手で料理されるイワナ。「イワナの命をとったんだから、きれいにたべろ」お父さんが言った。生きるってこういうことなんだ。