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「もうじきたべられるぼく」 _絵本のSOBA

食べられるためだけに育てられた命にも、愛の記憶があるかもしれない。

3月の推し絵本「もうじきたべられるぼく」

作 はせがわゆうじ
出版社 中央公論社
税込価格 1,540円

ぼくはもうすぐ食べられる牛です。もっと生きて、動物園のゾウやキリンみたいに、みんなに愛されたかったな。そうだ、食べられる前にお母さんに会いに行こう。ぼくは子どものころ、この牧場につれてこられたけれど、お母さんを覚えている。あっ、お母さんだ! ボクにはすぐわかった。でも、ぼくは会わない方がいいんだよね。さようなら。だけど、お母さんにわからないはずがない。お母さんの走る姿が……。「いただきます」の向こう側には、命の鼓動、親子の営みなど、多くのことが積み重なっている。ありがとう。人間のために命をささげてくれる多くの食べ物たち。

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