月にうさぎが住んでいるという想いは、わたしたちの永遠の心です。

文 瀬戸内寂聴
絵 岡村好文
出版社 講談社
税込価格 1,540円
あるところに、うさぎときつねとさるが、なかよく暮らしていました。ある日のこと、3匹は倒れたおじいさんを見つけました。おなかをすかせ疲れてしまったようです。3匹は大急ぎで食べ物を探し、サルは木に登って柿をとり、キツネは川で魚をつかまえました。でも、うさぎは何も見つけることができません。そんな日が続いたある日、うさぎはみんなに言いました。「きょうは、わたし、たべものをきっともってくるわ。だから、たきぎをたいてまっていてね」。このあとはご存じの方も多いことでしょう。昔話は時に残酷ですが、何かを伝えようとしています。