命をつなぐのは大変なことです。ありがとうお母さん。
写真・文 高久 至
出版社 アリス館
税込価格1,540円
5月になると、屋久島にアカウミガメが産卵にやってくる。日が沈むと、お母さんウミガメは砂浜に、体がかくれるほどの穴を掘る。そして、ポトッ、ポトッと、卵を産み落とす。100個あまりの卵を産むと、誰にもわからないように丁寧に砂をかぶせて海へと帰っていく。卵から赤ちゃんが生まれるのは、それから2ヶ月ほどしてからだ。でも、海へ帰るのが安全とは限らない。自然は厳しい問題をたくさん抱えている。産卵の大変さ、子ガメを襲う危険、写真はリアルにその行動を伝えてくれる。その営みを、海の物語をぜひ見て欲しい。