第9回「食農教育紙芝居コンクール」審査会 審査講評
第2次審査員
(敬称略)
やべ みつのり
紙芝居作家
「紙芝居」で子どもたちに大切なことを伝えるための発想や多様な工夫を感じ、コンクール継続の成果を実感しました。最優秀賞の『トマヤマさん』、独創的で意外な展開が観る人をひきつけます。優秀賞の『ねぎねっこ』は他人の気付かない大切なものの発見、『だいこんかいぎ』は絵から元気が伝わってきました。海外・ミャンマーからの作品も佳作に入り、日本生まれの紙芝居は世界に広がっています。食農教育紙芝居の活用と広がりを期待します。
正岡 慧子
児童文学作家
今回は、脚本、絵ともに、主人公に個性がでました。食育を、いかに自然におもしろく正しく、子どもたちに伝えるかが大きなテーマですので、野菜たちの表現は大切な要素です。
また、演じる紙芝居が年々増えています。これは紙芝居そのものへの理解が深まっている証し、大変喜ばしい現象だと思います。
井出 雅美
JA全国女性組織協議会 理事
子どもたちが、ワクワクして見入るような作品の数々に、楽しく審査をさせていただきました。紙芝居を通して、何かを感じ、何かアクションを起こす……例えば、食べられなかった食材を食べられるようになったり、野菜のタネを蒔いてみたりと、紙芝居を見終わったあとに広がる世界こそ、この食農教育紙芝居の一番のよさだと思います。
これからも、さらに多くの作品が応募されるといいなと思いますし、応募された素晴らしい作品が、実際の現場で活用されることを、楽しみにしております。
藤本 勇二
武庫川女子大学 専任講師
食や農の大切さを子どもたちに届ける紙芝居は、食農教育の心強い相棒となります。それだけに、テンポがよく、分かりやすいストーリー展開、大胆な表現、そして何より食や農の大切さをご自分の言葉で語っていただく必要があります。
審査をさせていただき、物語としての成立と、「いのち」「食べ物」「農業」の大切さを伝えることの、両立の難しさを実感しました。応募された方々の作品には、子どもたちへのやさしいまなざしがありますので、今後も挑戦していただきたいと思います。
関口 聰
家の光協会 常務理事
第1次審査員
すとう あさえ
幼年童話作家
いちかわ けいこ
絵本作家