もの言うおむすび
私は子どものころ、えんどう豆が嫌いでした。でも母はよくえんどう豆料理を作りましたし、お弁当にも入っていました。食べずに残すという私の反抗が何度か続いた頃、お弁当に大きなおむすびが2個だけという日がありました。そのおむすびには、緑の丸い目と細く切った海苔の眉と口があり、そのOの字やへの字の口は何か私に文句をいいたげでした。母の思いをかみしめながら、私はその日からえんどう豆を食べるようになりました。懐かしい思い出です。
投稿日:2019年7月5日 お知らせカテゴリー:連載コラム「おむすびとわたし」