お昼になると、いつもおむすびを食べる同級生がいた。
小柄でぽっちゃり、まあるい眼鏡をした彼女は廊下側から2番目の最前列の席、ブラウスの1番上のボタンをきちんと掛ける生徒だった。
今思えば、佇まいの全てがおむすびのようで可愛かった。
のりの巻かれたまあるいおむすびを両手で持ち、ひと口ひと口大事そうに食べ、机の上には同じようなまあるい真っ赤なトマトを、まるで順番を待っているかのように置いていた。
弁当箱派の私の席から対角線上の、いつもの光景だった。
久しぶりに思い出したアオハルな時、ただただ懐かしい〜。
投稿日:2019年10月1日 お知らせカテゴリー:連載コラム「おむすびとわたし」