• 家の光協会が開催する
  • さまざまなコンテストや
  • 地域に読書の輪を広げる
  • ための講座等を紹介します

一般社団法人 家の光協会は、
JAグループの出版文化団体です。

私の本、娘の本 _読書エッセイ

私の本、娘の本

佳作 私の本、娘の本 松本弘紀・福岡県・48歳  十歳になるわが娘は、最近あきらかに父親である私を、あまり見つめなくなった。   それよりも、うつむいて、ひとり本を読んでいる。 いわゆる本の虫である。 どこかへ出かけよう …

録音図書との出会い

佳作 録音図書との出会い 國本久美子・香川県・45歳  座右に本。私の日常の中に当たり前に存在していた読書。今は「聴書」と呼ぶべき録音図書が大きな存在になっている。 今から十年ほど前、自分の目が少しずつ見えづらくなってき …

なかよしの印

佳作 なかよしの印 佐野由美子・三重県・42歳  保育所の二歳児クラス。七月。 入園当初は「ママー!!」と泣いていた子どもたちもだんだんと慣れ、「先生、あそぼ」 と誘ってくれるほどになっていた。――たったひとりの子どもを …

わたしたちの自転車旅行

佳作 わたしたちの自転車旅行 恩田茂夫・東京都・48歳  当時、小学四年生だった娘が図書館で探してきて、一生懸命にそして楽しそうに読んでいた本。元々、読書好きだったが、そのとき娘が読んでいた本のタイトルを見た私の目は、嬉 …

背中

佳作 背中 込山絵美子・千葉県・49歳  なんだか寝付けなくて、ほうっとひとつだけ小さくため息をついてみた。でも目の前の壁はぴくりともしない。夫の背中の壁だ。 今に始まったことでもない。本好きの夫が珍しく早く帰っても、さ …

おばあちゃんとの読書

佳作 おばあちゃんとの読書 今井貴之・埼玉県・28歳  一ヶ月だけおばあちゃんの家で、僕とおばあちゃんの二人で住んでいたときがある。 一人暮らしをしていたおばあちゃんの体調が少し悪くなり、誰かがそばにいたほうが良いという …

洟をたらした神、そして姑と私

佳作 洟をたらした神、そして姑と私 鈴木禮子・福島県・68歳  出荷キュウリの箱詰め作業が一段落し、畑に出る前の午後のひと時を新聞に目を通していた時の事です。楽しみコーナーである、シリーズ“ふくしま人&rdq …

予期せぬ誤算

優秀賞 予期せぬ誤算 岡田マチ子・大阪府・58歳  高校を一か月で中退した夫と結婚した。価値観の違いは分かっていた。理屈っぽい女には案外似合うかもしれない。そう思って友人の紹介による結婚だった。 いざ、結婚してみると何も …

自分らしく生きる

優秀賞 自分らしく生きる 中川あかり・滋賀県・15歳  私には、私を支えた本がある。それはスチーブン・マイク著の『自分らしく生きる―your life your own way―(銀河出版)』という本だ。 私は、小学校四 …

セシウムとサンタクロース

優秀賞 セシウムとサンタクロース 後藤のはら・秋田県・15歳  祖父の家には図書館がありました。三十畳ほどの部屋は「音楽堂」と名付けられ、たくさんの絵本とピアノとエレクトーンが置いてありました。洗剤で荒れた指と豪快な性格 …

 

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